ポーカー入門

ポーカーの入門的なトピックについてまとめたエントリーなど

ポジションの重要さ

ポーカーではどのポジションでハンドをプレイするかで状況がかなり違ってきます。ポジションはポーカーでは重要です。ホールデムでは得に重要だと言われています。

ゲームを始める前にディーラーボタンの位置を決めますが、そのディーラーボタン(単に「ボタン」と呼ばれます)を基準として、各プレイヤーのポジションには以下のような名前がついています。これは9人テーブルの場合の各ポジションの名称です。

Dと書いてある印の前に座っているプレイヤーがButton(ボタン)です。一番最後にアクションを取れるので、一番有利なポジションです。多くのハンドをここからプレイすべきです。

ボタンの右隣がCut Off(カットオフ)、その右がMP2(ミドル・ポジション2)、その後反時計回りにMP1(ミドル・ポジション1)、UTG+2(アンダー・ザ・ガン+2)、UTG+1(アンダー・ザ・ガン+1)、UTG(アンダー・ザ・ガン)、BB(ビッグ・ブラインド)、SB(スモール・ブラインド)と続きます。

ボタンから離れるにしたがって、ポジションの有利さがなくなるので、その分強いハンドでプレイしないといけません。

フルティルトポーカーアカデミーに「ポジションのパワー」というビデオ(日本語字幕あり)があり、ポジションの重要さについて詳しく解説してあるので、観てない方はぜひみてください。

$0から$10,000にしたバンクロール管理方法

フルティルトポーカーアカデミーのビデオを見てると、クリス・ファーガソンのバンクロール管理のビデオ(バンクロール管理 by クリス・ファーガソン)で、彼がフルティルトポーカーでバンクロールを$0から$10,000にした時のことを語っていました。フリーロールで賞金を稼いで、それを元手に$10,000にしたそうです。クリス・ファーガソンでも18ヶ月かかったそうです。

またバンクロール増やした時のことを語っているだけでなく、彼はバンクロール管理について参考になることを言っていました。

  • キャッシュゲームでバンクロールの5%以上はバイインしない。
  • キャッシュゲームでテーブルでの勝ちがバンクロールの10%以上になったら、次のブラインドが回ってきた時に必ず退席する。
  • Single Table S&Gのバイインはバンクロールの5%以下にする。
  • マルチテーブルトーナメントのバイインはバンクロールの2%以下にする。

ファーガソンはこのルールを厳格に守って$0から$10,000にバンクロールを増やして、バンクロール管理が大切だという自分の主張を証明したかったんだそうです。

ビデオの中でクリス・ファーガソンのようなプロが、真剣になってフリーロールで勝ち取った$2をどうやって増やすか3日間考え、ノーリミットホールデムキャッシュゲームで増やすことに決めて、プレイしてすぐに破産してしまったという箇所が可笑しかったです(笑)。

そのビデオはこちらから見れます。日本語の字幕付きです。

追記 - 僕が読んでいるブログ「賭博者」のPPPさんも同じルールを採用されているみたいです。そして小額から1万ドル以上にバンクロールを増やされています。

関連エントリー: バンクロール管理

Win Rate (勝率)

Win Rate(勝率)は、常にポーカープレイヤーが気にしている数値ですが、どれくらのサンプル数があれば自分の勝率が確実なものだと言えるのでしょうか?100ハンド、1,000ハンド、それとも10,000ハンドぐらいプレイすれば、その時の数値が自分の勝率だと言って間違いないのでしょうか?

ポーカーは勝率にくらべて、Variance(分散)が非常に大きいゲームなので、非常に大きなサンプル数(ゲーム数)をこなさないと、正しい勝率を導き出せません。そして正しい勝率を求めるのに必要なのが、ポーカートラッカーから得られるStandard deviation(標準偏差)です。

標準偏差はサンプル数の平方根に比例していて、ポーカートラッカーの標準偏差は100ハンド毎なので、違うサンプル数での数値を出すには、サンプル数/100の平方根で、ポーカートラッカーの標準偏差をかける必要があります。

例えばポーカートラッカーの標準偏差が50BB/100なら、10,000ハンドのサンプル数だと、

50*SQRT(10,000/100) = 500 BB

になります。この数値は、10,000ハンドプレイした場合、約3分の2の確率(正確には68%)で勝率の平均から上下500BB分に収支が分散することを意味しています。この数値を2倍(1,000BB)すると、約95%の確率で、勝率の平均から上下1,000BB分に収支が分散します。

自分の勝率が5BB/100だとすると、10,000ハンドプレイした後に、

5BB/100*10,000 = 500BB

500BBを理論上勝てることになりますが、標準偏差が50BB/100なら、95%の確率で収支は1,000BB動く可能性あるので、勝率は500BB +/- 2*500BB、または5BB +/- 10BB、すなわち -5BB/100から10BB/100の間になります。1万ハンドぐらいでは、実力的に5BB/100のプレイヤーでも、勝率がマイナスになってしまう可能性が十分あるということです。

では100,000ハンドではどうでしょうか。上記の例で95%信頼区間を計算してみると、

5BB/100*100,000 +/- 2*50*SQRT(100,000/100) = 5,000BB +/- 3,162BB

勝率は5BB +/- 3.16/BB、または1.84BBから8.16BBの間になります。10万ハンドでは95%の場合なら収支がプラスになるようになりました。

少ないサンプル数の結果で悩む前に、自分の実力だと収支でどれくらいの波が起こり得るのか把握しておくと、精神衛生上良いかもしれません。

まとめ

信頼区間 = c*SD/sqrt(サンプル数/100)

  • c は信頼区間を決める数値です。1で68%、2で約95%、3で99.7%です。
  • エクセルで、=NORMSINV((x%+1)/2)を入力して、知りたい信頼区間のcを計算できます。注:xにはパーセンテージ(例、99)を入力。
  • SDはStandard Deviationの略で、ポーカートラッカーから得られます。

参考記事:The bankroll management and variance guide

友達と一緒に強くなる

UltimateBetのニュースレターに、ポーカープロの良い記事があったので翻訳しておきます。

友達からの少しのヘルプ - Debo

ポーカーゲームは継続的に進化しているので、自分のゲームを完全に掌握しておくことは、非常に大切です。継続的に向上していくことは、以前にもまして重要になっています。トレーニングサイト、ポーカー本、ポーカービデオなどで、平均的なレベルのプレイヤーが非常にバランスの取れたプレイヤーに変貌しています。テーブルで上手なプレイヤーより悪いプレイヤーが多くいることは無くなってしまいました。

ゲームを改善し続けて気を抜かないために、親しい友達とハンドやポーカー戦略を教えあったりすることが出来ます。何年にもわたって、私はたくさんの素晴らしいプレイヤーと出会い、その内の何人かと良い友達になりました。私には8-10人程度のプレイヤー仲間がいて、いつでも自分のハンドについて話したり、電話して私がトーナメントやシット&ゴーでプレイしているのを見てもらって、もっと上手にプレーできる個所はないか、またはミス等をしていないか調べてもらうことができます。彼らは私が信用しているプレイヤーで、正直な意見や建設的な批判をしてくれます。

友達とバッドビートについて話すよりは、自分達のハンドを交換してみたり、あるハンドで複数のプレイの仕方が出来ないか検討してみてください。ある人の意見が正解で、別の人の意見は間違っているかもしれません。しかし、そうすることで、全ての可能性について考えることが出来ます。別の方法として、トーナメントやシット&ゴーをプレイした後に、ハンドヒストリーを友達に全部送って、1つや2つ以上のハンドを見てもらってください。自分では気が付かなかったミスや、見逃していたチャンスを発見してくれることもあります。

1人でポーカーについて考えるのは大切ですが、他のプレイヤーと一緒にポーカーについて考えるのも効果的な勉強方法です。ポーカープロはこれを上手に活用しているのですね。

テーブルから離れてポーカーハンドを考える

以前のエントリーで書いたことなのですが、ポーカーで上達するためのコツを、独立したエントリーとしてまとめておきます。

David Sklansky、Mason Malmuth、Ed Millerの共著「Small Stakes Hold'em」の中に、僕が感銘を受けたポーカーを上達するためのコツが書いてある箇所(310ページ)があります。原文を翻訳したものを以下に引用します。

最強のホールデムプレイヤーは、ゲーム中に正しいアクションを決定できるだけでなく、ほぼ即座に決めることができます。これだけで最強のプレイヤーはかなり有利です。

他のプレイヤーは止まって考えないといけません。そしてよく混乱してしまって、大きな間違いをします。そしてそれらの間違いが、長期的に勝てるはずのプレイヤーを長期的に負けるプレイヤーにします。

では上手な人はどうやってしているのでしょうか?ホールデムの経験が豊富で、また彼らの思考プロセスが早いのが理由なら、普通のプレイヤーには全くチャンスがないことになります。それとも別の理由があるのでしょうか?

私たちは別の理由があると考えています。そして、その別の理由とはテーブルから離れてポーカーハンドを考えることです。少なくとも、それが私たちの理由でした。そして私たちが知っている他の全てのポーカープロもそうやって上手になっていきました。

2+2の投稿でもポーカーに上達するためのアドバイスとしてよく見るのですが、「Thinking about poker hands away from the table」、日本語に訳すと、「テーブルから離れてポーカーハンドを考える」ことが大切だとポーカープロは考えています。

プレイしていない時に、ポーカーハンドを検証したりすることで、実戦で最適なアクションを取れるようになるという事です。自分自身のハンドを検証してもいいし、他のプレイヤーのハンドに自分の考えを伝えることも力になるはずです。

ただプレイするだけでは駄目なのです(プレイ経験を増やすのは絶対に必要ですが)。テーブルから離れてハンドを検討してみてください。そうすれば次にテーブルに座って難しい局面にであった時に、テーブルの外で考えた局面を思い出して、正しいアクションが即座に出来るようになります。

バンクロール管理

ポーカーでバンクロール管理と言うと、一般的にノーリミットホールデムキャッシュゲームなら最大バイインの20倍、リミットホールデムならビッグベットの300倍を用意しておくと良いと言われています。例えば、NLHE$1/$2で最大バイインがBig Blindの100倍なら$200 x 20 = $4,000。Lmit HE$1/$2ならBig Bet $2 x 300= $600です。

バンクロールを持つ意味は、ポーカーはVariance(分散)が激しいゲームなので、たとえ勝率が10BB/100 Hand以上あったとしても、短期的には負け続ける可能性があり、破産を防ぐために一定額以上のバンクロールを用意しておくことです。

バンクロール管理の具体的な使用方法は、例えばあるリミットで20倍バイインを用意して、運悪く15バイインに減った場合は、リミットを1つ下に落とします。逆に運良く20倍バイインのバンクロールを2倍(40バイイン)に出来た場合は、1つ上のリミットに移ることも考えるということになります。

このノーリミットホールデムで最大バイインの20倍、リミットホールデムでビッグベットの300倍というのは、プレイヤーが勝てる場合の目安で、勝てないプレイヤーはいくらバンクロールがあっても足りません。また勝率が低いプレイヤーや、破産のリスクを少なくしたいプレイヤーはより多くのバンクロールを用意しておくべきです。

さて、上記の最大バイインの20倍、ビッグベットの300倍というのは一般的な話ですが、例えば、もの凄く勝っていて、バイイン20倍なんて必要ないとか、破産する確率を限りなくゼロに近づけたいので、もっと自分にあったバンクロールを用意したいという人もいるかもしれません。そんな人のために、適切なバンクロールを計算できる式(*)があります。どんなポーカーゲーム(ノーリミットホールデム、リミットホールデム、オマハ、etc)でも適用できます。

B = -ln(r)*sigma²/(2w)

各値の意味は以下になります。

B = バンクロール(bankroll)
r = 破産確率(risk of ruin)
sigma = 標準偏差(standard deviation)
w = 勝率(winrate)

注:sigmaとwは同じユニットにする必要があります。例、standard deviation/100とWR/100など。勝率(WR/100)と標準偏差(standard deviation/100)は、ポーカートラッカーから取得できます。

例えば以下の数値のノーリミットプレイヤーの適切なバンクロールをエクセルで計算してみます。

許容できる破産確率: 0.5%
勝率:  5BB/100
標準偏差: 45BB/100

バンクロール = -ln(0.005)*45^2/(2*5) = 1073 BB(BigBets) = 2145 big blinds = 21.5 最大バイイン

この意味は、5BB/100(10BigBlinds/100)を出している上手なノーリミットホールデムプレイヤーが、破産する確率を0.5%に抑えてプレイしたい場合、21.5最大バイインのバンクロールが必要になるということです。

ちなみに僕のノーリミットホールデムの現時点の数値は、勝率2BB/100、標準偏差26BB/100なので、破産確率を同じ0.5%と考えて上記式で計算すると、

バンクロール = -ln(0.005)*26^2/(2*2) = 895 BB(BigBets) = 1790 big blinds = 17.90 最大バイイン

17.90最大バイイン必要になります。ショートスタックでも結構必要ですね。勝率があまり良くないからですが・・・

* この式の証明は、こちらの2+2の投稿を読んでみてください。

参考記事: The bankroll management and variance guide

関連エントリー: $0から$10,000にしたバンクロール管理方法

2+2でのハンドの読み方と検討方法

世界中のポーカーの掲示板で最も規模が大きく、強いポーカープレイヤーが集まっているのが、twoplustwo.comです。主に英語(フランス語とドイツ語もあります)でしか投稿できないのですが、そこで自分のプレイしたゲームのハンドを投稿して、他のプレイヤーの意見を聞くことができます。厳しい意見が多いですが・・・

ポーカーを強くなるためには、他の上手なプレイヤーの意見を聞くのが最も早道です。ポーカー本で勉強しからといって、自分で正解だと思っているアクションが正しいとは限りませんし、上手なプレイヤーはテーブルの状況判断、観察能力が優れており、初心者が気にしていないことをよく見てます。だから、上手い人に自分のプレイしたハンドを見てもらって、彼らならどうアクションを取るのか教えてもらうわけです。

このブログで自分のハンドを公開していますが、これは2+2のフォーマットを使っています。分かり難い個所もあると思うので簡単に説明しておきます。

リミットホールデムとノーリミットホールデムでは少しフォーマットが違うのですが、基本は同じです。まずHeroというのは、自分のことです。Heroは日本語では英雄(ヒーロー)ですが、2+2ではハンドレビューの時は自分のことをHeroと書きます。

CO, BTN, MP2.. などはポジションを表してます。9人テーブルでは、SB - Small Blind、BB - Big Blind、UTG - Under The Gun、UTG+1 - UTGの1人後ろ、UTG+2 - UTGから2番目、MP1 - Middle Positionの最初、MP2 - Middle Positionの2番目、CO - Cut Off、BTN - Button となります。

あと重要なポイントは相手プレイヤーのハンドは公開しません。僕はブログではハイライトしないと見えないようにしていますが、2+2では相手のハンドはほとんど書かれません。何故なら相手のハンドを見てしまうと、レビューしてくれる人の意見が結果を優先するアドバイスになってしまいがちだからです。

その時にベストなアクションを常に取っていれば結果は必ずついてくるから、敢えて結果(相手のハンドやどちらが勝ったかなど)は書かない訳です。

英語で自分のハンドを投稿して、他のプレイヤーとやり取りするので少しハードルが高いですが、間違いなくポーカーが強くなれる方法の1つです。また2+2のプレイヤーは総じてレベルが高いので、的確なアドバイスを貰えます。

日本語でもポーカー関連のブログ、掲示板、SNSなども増えてきたので、そういう場所で自分のハンドを見てもらうのも良いと思います!

リミット vs. ノーリミットホールデム

僕はずっとリミットホールデムばかりプレイしているのですが、いつかはノーリミットホールデムのキャッシュゲームも本格的にプレイしたいと思っています。

リミットをはじめたのは、最初に読んだポーカー本がリミットホールデムだったので、それ以後ずっとリミットをプレイしてきたのですが、稼ぐ率で考えるとノーリミットの方が効率が良さそうです。

またリミットは年々競争が厳しくなっており、上のレートで勝つのは非常に難しいと良く目にします。もちろん、スキルがあれば勝てるのでしょうけど。

リミットとノーリミットの違いについて、いつかまとめてみようと思っていたのですが、比較的良くまとまっているページを見つけたので、翻訳してみました(少しちぐはぐな所もありますが)。リミットとノーリミットホールデムのどちらに力を入れてプレイ(勉強)しようか迷っている方は参考にしてみて下さい。

参考記事:Limit versus no-limit hold 'em


リミットとノーリミットホールデムのどちらを先に学ぶかについて、様々な意見があります。

以下は、初心者が最初にリミットを覚えるべきという理由です。

  • リミットプレイでは、調子が悪い時のコントロールがし易いです。しかし、通常ノーリミットの方がリミットより収支の変動が少ないと考えられています。ノーリミットでは1回のベットで全部のスタックを失う可能性があるので、経験を積んだノーリミットプレイヤーは、慎重で用心深い傾向にあります。経験不足のプレイヤーには、ノーリミットは初期投資(勉強代)が非常に高くつく可能性があります。

  • ノーリミットはドローを追いかけるプレイヤーを、リミットより厳しく罰します。初心者はドローを追う傾向にあるし、またリミットではドローを追うだけのオッズがあることが多いので、より安全なゲームと言えます。ノーリミットでは、対戦プレイヤーがオッズを操作して、ドローを引きに行くことをオッズに合わないようにすることが可能です。知識豊富なノーリミットプレイヤーは、リミットプレイヤーより簡単に、ドローを引きにいくプレイヤーを罰することができます。

  • ノーリミットはインプライドオッズのゲームです。リミットはポットオッズのゲームです。ポットオッズは(インプライドオッズより)簡単に計算できることが多いです。インプライドオッズを正しく計算するには、優れたハンドリーディング能力と、対戦相手への観察力を必要とします。初心者でもオッズが合っている場合にコールする場合は、上手くプレイしていると言えます。

  • ノーリミットではカードはあまりショウダウンされないので、初心者にとってゲームの全体を理解するのは難しいです。

  • ノーリミットでは1回のゲームで全てのスタックを失う可能性があるので、たくさんゲームをプレイできる保証がありません。初心者の中には、このことを嫌に思う人もいるかもしれません。またノーリミットホールデムの将来を考えると、懸念すべき点です。上のステークスに挑戦して、失敗した場合の授業料が高いです。

  • ノーリミットキャッシュゲームより、リミットキャッシュゲームの本が多い。

  • (ノーリミットで)ティルトになると、バンクロールに壊滅的なダメージを受ける可能性があります。

  • ポーカートラッカーの統計はリミットプレイヤー用に設計されています。ノーリミットプレイヤーの傾向を上手く表示するようにはできていません。

  • ノーリミットホールデムテーブルはリミットテーブルより進行が遅い傾向にあります。また多くのオンラインプレイヤーは、(ノーリミットで)勝率を落とさずにマルチテーブルでプレイすることは難しいと言っています。

しかし、初心者はリミットでもノーリミットでも好きな方を学ぶべきと主張する人達もいます。特にノーリミットをマスターする理由として、以下を挙げています。

  • 簡単に言うと、スモールステークスのノーリミットホールデムには、巨大なデッドマネーが存在しています。たくさんのフィッシュが、様々なバリエーションのホールデムをプレイしに来ています。しかし多くのフィッシュは、テレビで見た同じタイプのホールデムをしたがっています。WSOPやWPTの影響で、概してこれはノーリミットホールデムを意味します。そして同じ理由で考えると、トーナメントの方がリングゲームよりデッドマネーが多いことを意味します。しかし、それでもたくさんのプレイヤーがリングゲームでお金を落としています。ノーリミット対リミットにおいてのテレビの影響は、トーナメント対リングゲームにおいてのテレビの影響より、明らかに大きいです。またランドカジノでのトーナメントへのバイインは高価という点も影響しているでしょう。

  • Ed Millerは、過去数年でオンラインゲーム(特にリミットホールデム)は競争が激しくなったと明確に述べています。2004年頃にリミットで年間$100,000を稼いでいたプレイヤーは、現在それより遥かに少ない額しかリミットで稼げないそうです。彼が知っているリミットで生計を立てていたプロオンラインポーカープレイヤー達は、リミットの方が上手にプレイ出来るにも関わらず、全てノーリミットゲームに転向しました。

  • リミットとノーリミットはたくさんの共通点がありますが、片方を学ぶことが、別のバリエーションを最も効率的に学ぶ事にはなりません。ノーリミットに特化するためにリミットを学ぶのは、ポルトガル語を学ぶために、スペイン語を学んだり、C言語を学ぶためにC++をマスターするようなものです。それ故、もし貴方が以下に述べられているような理由により、ノーリミットをマスターしたいのなら、貴方の時間をノーリミットを勉強するのに使うべきです。

  • ノーリミット初心者は、特にショートスタックでプレイする人は、非常にタイトにプレイする事を学ばないといけません。特に簡単にドミネイトされるハンドは避けないといけません。これらはリミットホールデムでも共通なことですが、このアドバイスを無視してもリミットではダメージはそれほど深刻ではありません。それ故、リミットの方が悪い癖を持ちやすいと言えます。

  • バリアンス(分散)が少ないので、ノーリミットでは初心者でも勝っているかどうか、早い段階で判断できます。

プレイヤーとして経験値を高める

リミットの利点:

  • リミットホールデムは、ランドカジノではノーリミットより普及しています。プレイヤーの住んでいる近辺のカジノで、ノーリミットを提供していない可能性は高いですが、ほとんど全てのカジノはリミットゲームを提供しています。それ故、リミットに特化することは、プレイヤーがどこでもプレイできる普及しているゲームを覚えることにつながります。旅行や友人の家に訪れた時に、近辺の知らないカジノやカードクラブでもゲームを見つけることができるはずです。

  • リミットは普及しているので、どんなサイズのバンクロールでも、様々なステークスから選んで遊ぶことが可能です。

  • ノーリミットプレイヤーは、リミットホールデムをプレイする事に対して、リミットプレイヤーがノーリミットホールデムに対してよりも、フラストレーションがたまりやすく、また混乱しがちです。リミット経験者としてノーリミットで上手にプレイするには、ただ極端にタイトにプレイすることです。しかし、ノーリミットプレイヤーが、リミットのオープンな特徴に慣れるのは難しいかもしれません。これはドローの価値をしっかり理解しているリミットプレイヤーに有利に働くかもしれません。

  • リミットはより大きい変動性があるので、下手なプレイヤーがより頻繁にプレイする傾向にあります(彼らはより頻繁に勝っていると感じる傾向にあるため)。この点において、リミットはノーリミットより多くのフィッシュを生み出すことが可能です。

ノーリミットの利点:

  • ポーカーブームは、全ての種類のポーカーへの参加者を増やしました。しかし、最も影響を受けたのはノーリミットホールデムです。カジノでのゲームでは、長い列に並ばないといけないかもしれませんが、テーブルが満席にならないことを心配する必要はなくなりました。

  • 結果として、下手なプレイヤーがランドカジノやオンラインのローリミットのゲームに常に参加し続けています。

  • ノーリミットは心理戦のゲームです。対戦相手を読むことが大切です。この様な能力に長けた人もいます。例えば、Phil Hellmuthはこの能力が長けていると言っています。このタイプのプレイヤーは、ノーリミットで上手にプレイする傾向にあります。

  • もし貴方がトーナメント派なら、ノーリミットは現在開催されているトーナメントのほぼ90%占めるので、好都合です。

  • 上手なプレイヤーは、下手なプレイヤーに対して、(バンクロールが)変動するという点で、大きなアドバンテージを持っています。これは少ないバンクロールで同じような勝率をだすことが可能という意味です。またダウンスイングも短く、更にプレイヤーは勝っているかどうか、リミットよりかなり早い段階で結論を出すことが出来ます。



これを読んでリミットホールデムを勉強しようと思いましたか?

それとも時代の流れに乗ってノーリミットホールデムでしょうか?

ポーカートラッカーのStandard Deviation(標準偏差)とは?

ポーカートラッカー(PT2)のRing Game Player Statisticsの1つに、Standard Deviation/Hourという項目があります。Session Notesタブをクリックして、More Detail...と書かれたボタンをクリックすると、Standard Deviation/Hourが表示されているウィンドウがポップアップします。

Standard Deviation/Hour

Standard Deviationは、日本語では標準偏差と呼ばれており、この数字は1時間プレイした場合、68%の確率でプレイヤーの平均時給(BB/HR)から(上下)そのBB分以内(上記例だと$16.3992)に、収支が収まることを意味しています。

この数字を2倍すると、95%の確率でプレイヤーの平均時給(BB/HR)から(上下)その2 x BB分以内($32.7984)に、収支が収まることを意味しています。

更に3倍すると、99%の確率でプレイヤーの平均時給(BB/HR)から(上下)その3 x BB分以内($49.1976)に、収支が収まることを意味しています。

ライブのプロポーカープレイヤーは1時間に1BB稼ぐと言われています。プロの時給のStandard Deviationがどれくらいなのかは知りませんが、恐らく10BB/HR前後なのではないかと思います(オンラインプロだともっと変化が激しいかもしれません)。

2+2で、プロでも調子の悪い時はどのような結果になるのか、エクセルを使ってシミュレーションを掲載しているスレッドがありました(こちら)。面白かったので、ここでも紹介してみます。サンプルは上で説明した、時給1BB、Standard Deviation(標準偏差)10BB/HRとします。

以下が1,000時間(プロが半年プレイした場合)、500時間、100時間プレイした場合のチャートです。Y軸が勝った(負けた)BB額、X軸がプレイした時間です。

1,000時間
1000時間

500時間
500時間

100時間
100時間

500時間は、見てて痛いですね。真中あたりの急降下(250BBダウン)は、かなり精神的に応えそうです。プロの時給を出しているはずなのに、ポーカーを辞めてしまうかもしれません(笑)

1,000時間ぐらいいくと安心できそうです。

このシミュレーションはエクセルを使えば、以下の方法で簡単に作成できます。

  1. エクセルのセルA1に =RAND() と入力し、0から1までの乱数を生成し、そしてその式をA2からA1000までコピーします。
  2. セルB1に、 =(X*NORMSINV(A1))+Yと入力します(Xは自分の標準偏差/HRで、YはBB/HRです)。そして、その式をセルB2からB1000までコピーします。この式が乱数を使って、その時間での時給を作成します。
  3. セルC1に、=B1と入力し、セルC2に =C1+B2と入力します。そしてセルC2をセルC3からC1000までコピーします。これがX時間後の累積金額(BB)になります。
  4. コラムCを使って、1000時間、500時間、100時間等のグラフにします。

面倒な方は、テンプレートを作成してみたので、以下からダウンロードして試してみてください。ご自分の時給BB/HR、SD(標準偏差)/HR、BB 金額が分かるのなら、それらをテンプレート中の太字で書かれた箇所に記入すれば、自分のシミュレーションが計算できます。またF9ボタンを押すと、乱数を変更できるので、色々なグラフが見れて面白いです。

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