Win Rate(勝率)は、常にポーカープレイヤーが気にしている数値ですが、どれくらのサンプル数があれば自分の勝率が確実なものだと言えるのでしょうか?100ハンド、1,000ハンド、それとも10,000ハンドぐらいプレイすれば、その時の数値が自分の勝率だと言って間違いないのでしょうか?
ポーカーは勝率にくらべて、Variance(分散)が非常に大きいゲームなので、非常に大きなサンプル数(ゲーム数)をこなさないと、正しい勝率を導き出せません。そして正しい勝率を求めるのに必要なのが、ポーカートラッカーから得られるStandard deviation(標準偏差)です。
標準偏差はサンプル数の平方根に比例していて、ポーカートラッカーの標準偏差は100ハンド毎なので、違うサンプル数での数値を出すには、サンプル数/100の平方根で、ポーカートラッカーの標準偏差をかける必要があります。
例えばポーカートラッカーの標準偏差が50BB/100なら、10,000ハンドのサンプル数だと、
50*SQRT(10,000/100) = 500 BB
になります。この数値は、10,000ハンドプレイした場合、約3分の2の確率(正確には68%)で勝率の平均から上下500BB分に収支が分散することを意味しています。この数値を2倍(1,000BB)すると、約95%の確率で、勝率の平均から上下1,000BB分に収支が分散します。
自分の勝率が5BB/100だとすると、10,000ハンドプレイした後に、
5BB/100*10,000 = 500BB
500BBを理論上勝てることになりますが、標準偏差が50BB/100なら、95%の確率で収支は1,000BB動く可能性あるので、勝率は500BB +/- 2*500BB、または5BB +/- 10BB、すなわち -5BB/100から10BB/100の間になります。1万ハンドぐらいでは、実力的に5BB/100のプレイヤーでも、勝率がマイナスになってしまう可能性が十分あるということです。
では100,000ハンドではどうでしょうか。上記の例で95%信頼区間を計算してみると、
5BB/100*100,000 +/- 2*50*SQRT(100,000/100) = 5,000BB +/- 3,162BB
勝率は5BB +/- 3.16/BB、または1.84BBから8.16BBの間になります。10万ハンドでは95%の場合なら収支がプラスになるようになりました。
少ないサンプル数の結果で悩む前に、自分の実力だと収支でどれくらいの波が起こり得るのか把握しておくと、精神衛生上良いかもしれません。
まとめ
信頼区間 = c*SD/sqrt(サンプル数/100)
- c は信頼区間を決める数値です。1で68%、2で約95%、3で99.7%です。
- エクセルで、=NORMSINV((x%+1)/2)を入力して、知りたい信頼区間のcを計算できます。注:xにはパーセンテージ(例、99)を入力。
- SDはStandard Deviationの略で、ポーカートラッカーから得られます。